ホームページ運営について学び始めると、『コンテンツマーケティング』という言葉をよく耳にしませんか。
これからホームページで利益を上げていこうと考える企業にとって、重要なキーワードのひとつです。
この記事では、『コンテンツマーケティング』について、用語の基本的な意味から、運用に活かすメリット、中小企業が実行しやすい方法まで、初心者にも分かりやすく解説しています。
「専門用語ばかりでよく分からない」
「中小企業にそんなの本当に必要なの?」
と頭を抱えるご担当者様も、この記事を最後まで読めば、その重要性と効果的なホームページ運営のヒントに気付いていただけるでしょう。
はじめに、『コンテンツマーケティング』という言葉の意味を正しく理解しておきましょう。
コンテンツとは、ホームページなどのWebサイトの「内容」のことです。
ホームページを構成する、文字、写真、動画などの総称と考えましょう。
一方、マーケティングとは、企業の商品やサービスが売れる仕組みをつくることです。
つまり、コンテンツマーケティングとは、Webサイトの内容を工夫して売れる仕組みを構築するという意味です。
コンテンツマーケティングで最も重要なステップは、閲覧者にとって有益なコンテンツを制作することです。
有益なコンテンツを発信すると
という効果があります。
その結果、閲覧者の購入や来店などの行動を促し、商品が売れる仕組みを構築できます。
『コンテンツマーケティング』がホームページ運営において重要とされる理由は、2つあります。
Webユーザー(閲覧者)がキーワードを入力して検索する際、その意図に分かりやすく回答し、有益な情報を提供できるコンテンツが、検索結果の上位に表示される仕組みになっています。
そのため、ホームページを優良なコンテンツで構成すると、検索してすぐにクリックできる位置に表示され、閲覧者を増やしやすくなります。
宣伝色の強い商品アピールばかりのホームページは、閲覧者にすぐに逃げられてしまいます。
インターネット上では、売り込みのための情報ではなく、閲覧者のメリットになる情報を発信する方が、売上につながりやすいのです。
この2つの理由から、ホームページ運営では「閲覧者に有益と感じてもらえるか」が常に指標です。
コンテンツマーケティングは、従来の広告やメディアに頼るマーケティングに替わり、これからどの業界でも主流になっていくマーケティング手法と考えられています。
『コンテンツマーケティング』のメリットを学ぶ前に、インターネットのユーザーに2種類のニーズがあることを知っておきましょう。
2種類のニーズとは、「顕在化しているニーズ」と「潜在化しているニーズ」です。
この2つを知っていることで、コンテンツマーケティングの重要性を理解しやすくなります。
顕在化しているニーズとは、「〇〇が欲しい」「〇〇の良い方法はないだろうか」と、ユーザーが自覚している具体的な課題のことです。
課題がはっきりしているため、インターネット上で答えをみつけられれば、「すぐに」顧客になってもらえる可能性があります。
例えば、「今日は美味しいケーキが食べたい」と考える人は、「〇〇市付近 ケーキ屋」などと検索し、表示された中から店舗を選ぶでしょう。
このような顧客を獲得するためには、検索の上位表示を狙う『SEO対策』が有効です。
※『SEO対策』に役立つ『ペルソナ』についての解説は、下記のコラムをご覧ください。
「今からでも遅くない【ペルソナ設定】を理解しよう!メリット&活用解説」
一方、潜在化しているニーズとは、ユーザーがはっきり自覚していない課題のことです。
その企業のファンになっていたり、SNSで偶然に発見して欲しくなったり、直近の行動予定はないものの、「いつか」顧客になってもらえる可能性があります。
上記と同様にケーキを例えにすると、
お祝いを用意したいときに「あのお店なら良いケーキがあるかも」と気になっていたケーキ屋のページを訪れることがあるでしょう。
また、SNSを眺めているときに「このケーキはいつか食べたいな」「フォローしているこの人はこのお店がおすすめなのか」と投稿を保存することがあります。
このような顧客を獲得するには、閲覧者に企業のファンになってもらう工夫や、SNSで拡散してもらう工夫が有効です。
「顕在化ニーズ」「潜在化ニーズ」は、ホームページ制作の際によく登場する言葉です。
インターネットユーザーの心理として、覚えておいて損はありません。
前述の「顕在化ニーズ」と「潜在化ニーズ」を理解できたら、コンテンツマーケティングのメリットを抑えていきましょう。
コンテンツマーケティングには、2つの大きなメリットがあります。
コンテンツマーケティングの最も大きなメリットは、ニーズが顕在化している顧客層だけでなく、ニーズが潜在化している顧客層にも情報を届けられることです。
これまで、ホームページ運営で重要視されてきた『SEO対策』では、ニーズが顕在化していて、自らキーワード検索する顧客層にしか届きません。
しかし、有益なコンテンツの発信は、
「このサイトはいつも参考になるから信頼できる。次は商品を買ってみよう」
「この商品はSNSで話題になっているから使ってみたい」
など、潜在化しているニーズにも届きます。
有益なコンテンツは、ホームページに蓄積されるほど、企業の資産です。
なぜなら、従来の広告などのマーケティング手法よりも、持続性のある集客力が期待できるためです。
紙媒体の広告やWeb広告は、閲覧されたそのときにしか効果がありません。
しかし、有益なコンテンツは、発信された1ヶ月後でも1年後でも集客力が続きます。
情報が古くなってしまった場合は、更新したり上書きしたりすることも可能です。
また、コンテンツの数は、増えれば増えるほど集客効果がアップします。
種をまく発想で、新しい有益なコンテンツを発信すればするほど、利益を生み出す資産も増やしていくことができるのです。
「コンテンツマーケティングの重要性はわかったものの、何をすればいいのかわからない」という企業のために、コンテンツマーケティングの具体例を紹介します。
中小企業や店舗規模のホームページ運営でも始めやすいコンテンツマーケティングのひとつが、お役立ちコラムの発信です。
なぜなら、コンテンツマーケティングでは、ホームページの内容のなかでも「文章」が特に重要視されるためです。
有益な情報を文章で読めることは、情報を求めてインターネットを見ているユーザーの需要にマッチしています。
また、少人数の企業にとっても、文章コラムの発信は、取り組みやすい運営方法です。
例えば、
「意外と知られていない商品の知識」
「季節にちなんだサービスの活用法」
「サービスを採用した成功事例」
など、閲覧者に知ってもらうと得になりそうな情報を文章にまとめ、ブログとして発信してみましょう。
そうすることで
→ホームページに有益な知識が増え、キーワード検索に優位になる
→得な情報を知ることができるホームページとしてファンになる
→SNSなどで拡散され、他のユーザーの潜在ニーズを引き出せる
など、多角的な効果が期待できます。
コンテンツマーケティングとは、ホームページで有益な情報を発信し、インターネット上で商品やサービスを売れる仕組みを作ることです。
有益なコンテンツを構築していくことは、ニーズが顕在化している「今すぐ」客にも、ニーズが潜在化している「いつか」客にもアプローチできる効果的なマーケティング手法です。
さらに、有益なコンテンツは、企業の資産として積み立てていくことができます。
ターゲット層が必要としている情報を発信し、ホームページで売れる仕組みを作っていきましょう。